妖艶の煙 あとがき

最中であるあんな場面をうっかり他人に覗かれた洋平が、吸いさしを持つ手を少し持ち上げて笑みを浮かべるシーンが俄然パッと頭に浮かんだことから始まったお話でした。
「あ、やべーな」と焦るわけでもなくそれこそ妖艶な笑みを浮かべてくださるだろうなー、といった具合に。気付けば重い展開になって誰一人救われないオチに。続編でなんとか救い出す予定です。
そんな洋平も終盤、一度は仙道に光を見い出したわけですが、そこに都合悪く流川が……しかし流川にもまた惹かれ始めていたというもう病的なまでに陥ってしまった洋平は、誰より毒を帯びていたってな感じをあの曲のイメージで。beetlebumで。
答えは花道だったわけですが、花道に求めることなどとてもとても出来ず、却って煙草が増える悪循環に。そんなやり切れない退廃感がちょっと好きだったりします。