その7【洋誕】

5/5漢の子の日な洋誕。

流「やる」
神「あ、もうプレゼントあげるの?」
形「流川、もう眠いのか……?」
流「(コクッ)」
洋「わりぃな流川」
洋「………ってなんだこれ……」
牧「耳……?」
形「マギー○司の耳か……」
暮「もしかして、でっかくなっちゃったってやつ?」
洋「まだ売ってたのか……」
流「望み通りだろ」
牧「望み通り………?」
形「……確か、神グッズだったな……」
神「……流川はさ、本当俺に恨みでもあるの?」
流「………」
洋「使い道ねぇけど、強ちハズレでもねぇか」
神「よかったね」
流「zzz………」

形「俺はこれ」
洋「………。」
神「なんで………?」
暮「これ、付けまつ毛?」
形「ああ。水戸くんが言うには、神のまつ毛の長さが印象的だったと」
洋「まあ、間違っちゃいねぇ。許すか」
神「さっぱりわからない……」

牧「俺はこれだ」
洋「………。」
神「ええ!? なんで?」
洋「……俺別に、神さんになりたいわけじゃないですから」
暮「俺初めて見た」
形「黒縁入りコンタクトレンズか」
神「……な、なんでコレ?」
牧「神は、入れてるんじゃないのか?」
神「入れてませんよ。俺視力はいいんで」
洋「……いや、そう思っちまうのも無理ねぇわ。そんだけ神さんの目はでかいんだ。だから牧さんも許します」
牧「……これは喜ぶべきなのか……」
神「さあ……」

暮「俺は、さすがにTシャツで神グッズなんてなかったからさ…」




牧「Tシャツじゃないか……」
形「無地だな。どこか神なんだ?」
牧「少し皺がついてるが、新品か?」
神「……って、まさか………」

暮「ああ、洗濯してないが神のだ」

牧「………。」
神「いつの間に………」
暮「サークルの更衣室で拝借したよ」
牧「こ、木暮………」
神「木暮さん…」
洋「メガネくんさすがにこれは………」


洋「goodjob」
暮「はは、よかったぁ」

神「………。俺は、イマイチわかんないからこれ」
形「これは………」
洋「……マジで酷ぇんだ神さんは」
牧「シークレットシューズか……」
神「洋平が身長欲しいって言ってたから」
形「誕生日にこれか」
牧「イジメだな」
神「ああ、牧さんにエステ券をあげるようなもんですね」
牧「………。神、俺とお前は最強コンビと謳われてだな……」
暮「ああでも、コレ全部で神になれるんじゃない?」
形「まあ、ある意味神グッズだ……」
洋「だから、俺別に神さんになりたいわけじゃ……」
神「普通にいらないでしょ? 耳とかどうすんだよ……」
洋「ああでもTシャツは要ります」
神「……これ着るの?」
洋「いえ」
神「な、何する気……?」
洋「メガネくん、ちょっと……」
暮「……? ああ、いいよ」

ここで洋平と木暮退室。

牧「な、何事だ……?」
形「まさか、買収か……?」
神「俺今度から着替えた荷物隠すかな……」
流「zzz……」

そこに二人戻る。

暮「ただいま」
洋「あと、牧さんも……」
牧「お、俺もか?」

洋平と牧退室。

神「何なのまじで………」
形「木暮は、水戸くんと何話したんだ?」
暮「ああ、ちょっとした交換条件だ。水戸くんの知人にデザインやってる人がいるって言うから、今度紹介して貰えるんだ」
形「………要はTシャツか」
神「じゃあ、洋平からの条件は何なんですか?」
暮「悪いが、そこは言えないよ」
神「言えないって、益々怖いよ俺……」
暮「漢同士の約束なんだ」
神「漢………?」

そこに二人戻る。

牧「終わった」
洋「あと花形さんも」
形「お、俺も……?」

洋平と花形退室。

神「……で、牧さんはどんな条件を……」
牧「俺は……木暮の前では言えない」
暮「俺? なんで?」
神「木暮さん、気をつけた方がいいですよ」
暮「そうか?」
牧「いや、木暮みたいに物をくすねる真似はしない」
神「じゃあ何なんですか?」
牧「……俺達は清い思い出を交わすまでだ」
神「思い出……? それじゃ、洋平からの条件も思い出?」
牧「それも言えない。漢同士の約束だ」
神「ハァ………」

そこに二人戻る。

洋「フゥ、終わりました」
神「……で、花形さんはどんな条件を交わしたんですか?」
形「俺は………………」
牧「……今、流川を見たな」
流「………?」
神「ああ、花形さんとはチームが一緒だったんだ………」
形「神、悪いが先に謝っておく」
神「え? 本当何なんですか一体」
洋「何って、漢同士の約束だ。口を割ったら俺の拳が飛ぶ」
牧「………。」
神「それのどこが漢なんだよ……」

洋「それはそうと流川、眠気覚ましにこれやる」
流「……?」
暮「コーラ?」
形「ああ、ただのコーラだ。流川の好きな炭酸はじける何の変哲もないただのコーラだ」
神「………。」
牧「……水戸くん、俺も漢だ」
洋「はは、メガネくんもコーラいります?」
暮「あ、いいの?」
洋「神さんも……」
神「……俺は絶対にいらない」

形「……ああそれで、次は木暮だよな? 誕生日」
洋「そっすね。メガネくんはやっぱり……」
暮「ああ。俺はもちろんT……」

……と言いかけた口を牧さんが咄嗟にガード。

牧「Tシャツはダメだ。もう収納がいっぱいだろ?」
神「じゃあ何を用意すれば……」
暮「Tシャツ以外かぁ……じゃあもう何でもいいや」
牧「何やさぐれてんだ……」

流「先輩……」
形「ん……?」
流「なんか顔あちぃ……」
形「………」
洋「………」
神「……何なのその二人の目配せは」
暮「牧、俺もなんか変だ……」
牧「………」
洋「………」
神「もう本当何なんだよ……」


おわり