その4【神誕】

前々回決まってしまった神さんの誕生日祝い

洋「神さんおめでとう」
暮「はは……おめでとう」
流「………」
形「おめでとう……」
神「あ、ありがとうございます……」

牧「……で、この掃除は誰がやるんだ?」
形「床が紙吹雪まみれだ……」
洋「俺がこの後やりますよ」
暮「もしかして、試合後もいつも掃除してたの?」
洋「ええ」
牧「………」
神「洋平はそういうとこ変に出来てるよね……」
洋「自分のケツは自分で拭います」
牧「いや………」
形「このケーキもすごいな……」
暮「もうウェディングケーキだ。一メートルはあるかな?」
牧「『神さんおめでとう』って、またチョコでデカく描いてあるんだな……」
洋「ちっとはみ出しました」
神「ちょっと……?」
暮「あ、これ水戸くん描いたんだ」
洋「ええ」
神「………」
形「………」
牧「……まあ、流川が起きてるくらいだ」
流「クラッカーうっせぇから」
形「流川クラッカーで起きるのか……」

形「ああ、それでプレゼントは食べ物だったな」
神「それが一番嬉しいです」
流「やる」

流川が差し出した。

神「はは、嬉しいよ」
洋「ベビー◯ター……」
牧「三十円か……」
形「ラーメンが好きとは聞いたからな。だから俺も……」

花形も差し出した。

神「わぁ、本当に助かります。アパート暮らしには重宝するんですよ本当に」
暮「神は料理しないの?」
神「最初は少し頑張ったんですけど。今は洋平頼りです」
牧「水戸くんが……」
流「………」
神「まあまあ旨いですよ」
洋「そのインスタントラーメン5パック入りには負けるわけだが」
形「………」
牧「俺はとりあえず……」

牧も差し出した。

神「……あ、なんだかすみません……」
洋「なんで……?」
牧「うん、神に対するイメージだ」
形「ああ、どことなく人間味のない……」
神「何ですかそれ?」
洋「いや、神さんラーメンより合ってますよ」
神「どういう意味?」
洋「毎日練っててください」
暮「それより、牧それ買う時何も言われなかった?」
牧「………」
形「……ねるねるね◯ねを練る神よりねるねるね◯ねを買う牧の方が違和感あるな」
流「先輩今のセリフもう一回言って」
形「……なんで?」
暮「牧も……」
牧「言わない」
暮「いや、作ってる所が見てみたいかも……」
神「木暮さんやけに真剣ですね」
牧「考えとく……」
形「流川、俺はやらないぞ」
流「……チッ」

暮「俺はね、はいこれ」

木暮も差し出した。

神「あ、仙豆ガム……」
形「いつかのシンボルマークか……」
牧「しかも全種……?」
洋「魔族も亀仙流もカプセルコーポまで……中身ガムだから、まあ食い物だ」
暮「好きな物わからなかったし、一こじゃ淋しかったから。でもメインはこっち」
洋「出た……」
暮「見つけた時はビックリしたよ。きっと神のために作られたんだ」

木暮がもう一つ差し出した。




神「……え? 何ですかこれ……」
形「シンプルと言うか何と言うか……」
牧「ただのグラフじゃないか。神のためなのか?」
洋「……数だ」
神「数?」
洋「マスの数。20×25」
形「………500本?」
流「zzz……」
牧「一本ずつそこにチェックつけろってことか……」
暮「これなら途中で何本目かわからなくなることもないし」
洋「神さんのためだ」
神「あ……頑張ります……」
牧「………」

形「まあ、前回のに比べたらまだ着れるじゃないか」
神「と言うかこのケーキに比べたら別に何とも……」
牧「ケーキと言うより……」
洋「何?」
牧「いや……」
神「もう大好きだよ洋平」
洋「知ってますよ」
牧「何なんだこれは……」

形「そうなると次は……水戸くんの誕生日か」
暮「5月5日だったな。水戸くんは何が欲しいの?」
洋「俺は……神さん」
牧「好きにしてくれ」
神「………」




神「あ、洋平掃除手伝うよ」


おわり