その3【流誕/新年会】

明けましておめでとうございます。昨日の続き、6人な新年会を兼ねた流誕祝い

神「明けましたね」
暮「みんなおめでとう」
洋「ダメだ。一番めでてぇヤツ寝てる」
流「zzz……」
形「少し夜更かしした」
牧「なるほど」
暮「2010年かぁ……」
神「俺ら今いくつなんだろ(笑)」
洋「まあ、本来ならもう余裕でアラサーだ」
暮「はは、三十路かぁ」
牧「あまり考えたくないな……」

形「それで、昨日頼んだものはやってきてくれたか?」
神「まあなんとか」
洋「俺ちゃんと原作見て色々調べてきた」
牧「ほう」
洋「これで流川は落ちる」

洋平が再生した。


『ニャァ~ン』

神「はは、猫?」
洋「ああ見えて猫好きらしい」
牧「わざわざ調べたのか」
暮「でも、起きないな……」
流「zzz……」
形「うちで猫飼ってるんだが……まず起きないかな……」
暮「飼ってたの? ペット禁止じゃなかったっけ?」
形「……Tシャツ着るから見逃してくれ」
牧「…………。」

神「じゃあ次俺ね。これで起きなかったら俺は流川を軽蔑するよ」
神は再生した。


『兄ちゃぁん!』『せつこ…』

洋「うわぁ……」
牧「朝からこれは……」
神「俺これだけは本当に見れないんだ」
洋「ああ、妹いる人にはヤバいかもな」
形「鬱な目覚めだな……」
神「これで起きないヤツの人間性を疑うよ」
洋「ああ、ある意味……」
牧「だが聞こえてなければ疑う以前ってことだ」
流「zzz……」
神「ダメか……」
暮「こういう時はむしろ、逆に安らぐ音の方がいいよ。心地よく目覚められるから」

木暮も再生した。


『ゴッ、ゴゴォ……、ゴゴッ』

神「ざ、雑音……?」
牧「どこが安らぐんだ……」
暮「赤ちゃんは安らぐって、前保健の授業で言ってたんだ」
形「まさか、胎動音……?」
牧「どっから録音してきた……」
流「zzz……zzz……」
神「本当だ。寝息深くなりましたね」
洋「っつーことは聞こえてはいんのか」
牧「聞こえてても脳を覚醒させなきゃ意味ないんだ」

牧も再生した。


『起きろ流川!』

暮「ま……牧これ……」
洋「まさか………………」

牧「……赤木に頼んだ」

神「わざわざ?」
暮「赤木引き受けたのか……」
牧「かなり困ってたがなんとか頼み込んだ」
神「結構な手間かかってるんですね」
洋「でも起きねぇな……」
流「zzz……」
形「なんだか赤木に申し訳ない……」
牧「大体、いつもどうやって起こしてんだ?」
形「それが不思議なことに、俺が起こせば起きるんだ」
神「じゃあ電話すればいいんじゃないですか?」
形「いや、その電話の音じゃ起きないんだ」
牧「…………」
洋「じゃあ、花形さん留守ん時は俺が起こしに行ってやりますよ」
形「どうやって?」
洋「鍵開けといてくれれば、あとは蹴り飛ばせば済む話だ」
形「…………」
洋「あ、でも夜勤明けは勘弁してください」
形「ああ、それは……」

流「zzz……」

暮「……本当起きないなぁ」
神「もう流川の寝息でも録れとけばいいよ」

神は録音した。

流「zzz……」
暮「……ああ! じゃあ別に花形の声録音しとけばいいんじゃない?」
洋「はは、なんだ簡単だ」
形「いやそれは……」
牧「そうだ。それでいいじゃないか」
形「いや、少し恥ずかしい……」
神「花形さん何照れてんですか(笑)」

流「…………!!?」

流川は起きた。

暮「え……? なんで……?」

流川は寝ぼけ眼のまま、花形を見つめた。

流「先輩……顔真っ赤……」
形「………………」

牧「『花形さん何照れてんですか』だな」
神「はは、ちゃんと録れてますよ」

神が再生した。

――――――
流『zzz……』
暮「……ああ! じゃあ別に花形の声録音しとけばいいんじゃない?」
洋「はは、なんだ簡単だ」
形「いやそれは……」
牧「そうだ。それでいいじゃないか」
形「いや、少し恥ずかしい……」
神「花形さん何照れてんですか(笑)」
――――――

暮「はは、みんなの声入ってるな」
洋「愛情たっぷりだ」
神「はい、流川プレゼント」

神はテープと目覚まし時計を流川に渡した。

流「…………」
牧「流川ついでにこれもやる」
流「……?」
牧「赤木からだ」
流「…………」
暮「あ、あと流川これも」

木暮はカバンから取り出したそれを流川に手渡した。



洋「まただ……」
神「キツネ?」
形「いや、宇宙人みたいだ」
洋「なんだこれは……」
牧「可愛くもなければまた微妙な……」

形「じゃあ次は神だな」
暮「2月3日だったな」
洋「神さん何欲しいの?」
神「俺はぁ……食い物ならなんでも」
牧「食い物か……」
神「欲しい物なんてそうありませんから」
形「無欲だな」
神「ただ、とりあえずTシャツはいただけるんですよね……」
暮「ああ、今から探しておくよ」
牧「…………」


おわり