その2【形誕/忘年会】

今年はとてもお世話になりました。6人の年納めを兼ねた形誕祝い(自分設定)

流「zzz……」

洋「っつーか久しぶりっすね」
神「ああ、確かに」
暮「色々と忙しいからな。特に年末年始は」
牧「その年末年始に集うのもどうなんだ?」
洋「仕方ねぇよ。誕生日はやってやんなきゃ」
形「…………」
神「またなんで大晦日ですかね」
形「知らない……」
牧「流川に合わせてあるんだろ。流川と木暮以外誕生日ないからな」
神「湘北生だけなんですね」
洋「いや、俺もありませんよ」
形「そうなの?」
暮「じゃあさ、作っちゃえばいんじゃない?」
牧「花形みたいにか?」
暮「うん。俺はもう祝ってもらったし、俺もみんなにお返ししたいよ」
神「ああ、Tシャツのですか……」
暮「ああ。俺もう花形に買ってきたんだ」

木暮がカバンから取り出したそれを花形に差しだした。



洋「出た……」
神「…………」
牧「めでたいな……」
形「あ……ありがとう……」
牧「一体どこで買ってくるんだ……」
暮「牧も今度……」
牧「いい」

神「じゃあまず洋平の誕生日決めようよ」
洋「はあ、頼みます」

形「5月5日」

牧「……子供の日?」
形「いや、漢の子の日」
暮「なるほど」
洋「なんでもいいです」
形「じゃあ決まりだ。次牧」
牧「俺もいつでもいい」
神「ただ牧さんは、インターハイ県予選の時点では17歳だったから、それ以降ですね」
暮「歴とした17歳だったもんな」
牧「…………」
洋「イメージとしちゃ夏だな」
形「黒いからな」
牧「…………」
神「じゃああえて冬にしますか」
暮「でも花形も流川も冬だから、もう少しバランス取ってもいいかな」
牧「バランスで決めるのか……」

形「……浮かばない」
洋「メガネくんの次の月か次の次の月にします?」
形「ああ、じゃあ9月にするか」
暮「9月12日?」
神「いや、そこは3日くらいずらしましょう」
牧「…………」
形「ああ、それなんだが、2003年から9月の第3月曜日と改正されたんだ。代わって9月15日は老人の日。15日からの一週間が老人週間と制定された」
暮「へぇ、知らなかった」
牧「……敬老の日も老人の日も変わらないじゃないか」
神「いやぁ、敬いの心は大切ですよ」
暮「お年寄りを大切にしなきゃ」
牧「いやそうじゃない……(わかってやってんだろ?)」
暮「いんじゃない? 9月15日で」
神「みんなで牧さんを敬う日ですね」
牧「…………」
形「じゃあ次は神だ」

洋「2月3日です」

神「……早っ」
暮「はは、神さんってこと?」
洋「ええ」
形「なんの捻りもないんだな」
牧「老人の日よりマシだ」
神「春生まれがいないけど、いいよね?」
洋「じゅーぶんだ」
形「そこのカレンダーにでもつけておこう」

牧「……それで、花形の誕生日はこれでいいのか?」
神「まだ木暮さんからのTシャツだけですね」
暮「花形は欲しいものある?」
形「俺は……俺は流川に誕生日プレゼントをやりたい」
牧「……やればいいだろ?」
形「明日みんなでやってくれ」
神「……俺たちがあげるんですか?」
暮「いいよ。俺も貰ったし」
牧「でも一体何をやれば……」
洋「布団と睡眠時間が一番喜ぶだろ?」
形「いや、あげる物はもう考えてある」
神「な、何……?」
形「目覚まし時計だ」
牧「……ああ、寝てるからか」
流「zzz……」
洋「んなのぶん殴りゃぁいんすよ」
形「いや。俺がチーム練習で家を開ける時、流川が起きられないと困るんだ」
牧「ああ、土日も試合あるからな」
暮「それは困ったな」
洋「時計一つありゃいいの?」
形「まあそうなんだが、うちにある目覚ましじゃ流川起きないんだ」
神「流川が起きる目覚ましか……」
牧「えらい難題だな……」
暮「止めるまで逃げ回るやつは?」
形「……起きなかった」
洋「相当だな……」
神「音が重要ってことですね」
牧「うるさければいいってわけじゃないのか」
暮「何も浮かばないや……」

形「……そんなわけだから、明日は頼んだ。この時計に音を入れてきてくれ」

そう言って、4人に録音テープが手渡された。


つづく